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2019年6月8日土曜日

困った親切

電車の扉が開いた。

さあ、電車に乗り込もうと並んでいる。
周りの人たちの波に乗って、
電車に乗ろうとする、

その瞬間。ひょいっと白杖を持っている
右腕を黙って後ろから持ち上げられてしまった。

私は杖の先でホームと電車との隙間を
確かめているので、足がモタついてしまう
非常にあぶない。

結構こういう親切してくれる人が多い。
盲人の私を助けるつもりで、
腕を支えてくれるんでしょうけれど、
これが本当に困っちゃう。

良いことしているって思っているし、
黙っているし。
でもサポートしても貰ったお礼言わなきゃだし。
これ、やめてください。
と、言う間もないし言えないし。  
困っちゃう。

2019年4月25日木曜日

高校生です2

「つい先週、学校の授業で視覚障碍者の
ガイドについてのビデオを見て、
勉強したばっかりだったんで、
思い切って声をかけました。」


うーん。そうだったんだ!

高校2年生。
薄い長袖シャツの下には逞しい右腕。
指にそっと力を入れて逞しい腕の温かさを感じてみた。 

無事に家についてほっと一安心。


そしたらこの間、電車から降りて、
改札口へと歩いていたら、
「こんにちは。先日案内させてもらった…」

ああ!あの高校生ですか?
彼は私の左側にそっと寄ってきてくれて
あの逞しい右腕に触れさせてくれた。

もちろん家の前まで送ってくれた。
部活でバトミントンをしているそうだ。
さわやかで人懐っこい素敵な男子高校生。

ああー。こんな素敵な彼をボーイフレンドに持った
女の子は最高に幸せ。 
素敵な彼だった。

「また見かけましたらお願いします。」

はい。分かりました。っと
明るく答えて、軽やかな靴音が遠ざかっていった。

その靴音が聞こえなくなるまで見送っていた私。
 

2019年4月12日金曜日

一人で歩いて

終点だと言うので、
おもむろに立ち上がって
聞き耳をたてる。

バスの前側の所から、
お金の音やら何やらする。

静かになったんで、
いよいよ私が最後かなっと思って
料金支払いのところまで進む。

ここで待ち合わせになっている所だ。
扉の向こうから、私を呼ぶ声がないので
まだ来ていないんだろう。

「運転手さん?ここ降りた所には
ベンチとかあるんですか?
どんな感じなんですか?」

運転手さんは私のお金のことが終わると
わざわざ立ち上がり、こちら側に出てきて下さった。

ここ段がありますからっと言って
歩道に案内してくださった。

どうやらベンチはないらしい。
ここが柵ですっと触らせてもらった
フェンスに寄りかかって友達を待った。

そうガイドさんがいなければいないで
何とかなっていくものだ。

そう。昔なんて 
ヘルパーさんだってガイドさんだって
いなかったんだもの。