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2019年5月31日金曜日

無責任な父

私が小学4年生の時の学芸会の日のこと。

盲学校まで見に来ていてくれた父。

お昼時間、父に連れられて
近くの食堂でご飯を食べた。


午後の出番があるので学校へ戻ろうと父に頼んだ。

「いいがな。もうよかんべ。家に帰るべぇや!
おめえがいなくたって、せやぁねぇだんべ。
この前がバスのりばだかんな。」

父は昼にお酒を飲んでいた。
私は父に連れられて、
バスに乗せられそのまま帰ってしまった。

午後からはクラスの器楽演奏があった。
私はオルガンを担当していたから、
私がいなくなったら大変な事になってしまう。
あとはリコーダーとタンバリンだったか…

次の週から先生からもクラスメイトから
満足に話もしてもらえず。

独りぼっちの孤独と、
ひそひそ話がずっと続いた。

死んでしまいたいと本気に思っていた。

なんて無責任な父。 
   

2019年1月21日月曜日

洪水の話

私『お母ちゃん。洪水ってどんなだったの?』 

母「和泉屋ん家の向こうの踏切のこっち方に 
  越辺川があるだんべ。あれがよ、水吹くんだで。 
  全くよ。川の水がよ。日赤のこっちまで、
  泥と、便所のうんこと、畳と、でっかいガスボンベとかよ、
  皿でも鍋でも、とっ捕まえてくるんだで。 
  和泉屋ん家の壁なんか、腰ぐれぇまで、泥水が 
  来たんだで。跡が残ってんだで。 
  皆ん家はよ。戸を開けっ開きにしなくっちゃ 
  家ごと持ってかれちまぅからよ。 
  家ん中が、ひでえもんだで。」
 
私『じゃ、どうやって片付けたん?」
母「2階から見ててよ。水が引きにかかったらよ 
  みんなでホウキ持って家ん中の物をよ 
  外へ掃き出すんだで。 
  そんじゃなくっちゃ、てぇへんな事
  なっちまぁから、オレだってよ、
  和泉屋ん家い行ったりよ、綿屋ん家に行ったりしてよ 
  水が引きにゃ、手伝ったんだで。 
  全くよ、死んだ猫だとか便所とか草履でも 
  布団でも米櫃だってあったんだで。
  全くよ。洪水ってのは、おっかねえで。」