分娩の苦しみは、
女の定めなんて言われてきたことが、
昨今の医学の力のお影で、無痛分娩が増えてきている。
痛くないで済むのなら、
そっちの方が良いに決まっている。
死んで行く時だって、無痛がいいに決まっている。
生む苦しみも、死んでいく苦しみも、
無痛がいい。
せっかくこんなに医学が発達した
時代に生まれてこれたんだもの。
私は今のうちに眠り薬のボトルを、
キープしておきたい。
私の父の時は、
病院に呼ばれて行った時だった。
息を引き取る寸前だったので、
もう苦しかった時を
乗り越えた後だったのかもしれない。
酸素マスクの向こうで、
大きな深呼吸を一つしてから、
死にましたと聞かされた。
父は脳卒中で30年も入院生活をしていたので
最後はずっと点滴をして貰って、眠り続けていた。
眠っている間でも苦しいかったんだろうか?
私は過去に全身麻酔をかけて、
手術したことがある。
三つ数を数えたら、
なにも分からなくなってしまった。痛くもかゆくもなかった。
父は投薬され続けていたので、
きっと痛いことはなかったんじゃないかなと思う。
大きないびきをかいて、
天国に行けたんだもの、
良かったよね。
お父ちゃんっと思っている。