「つい先週、学校の授業で視覚障碍者の
ガイドについてのビデオを見て、
勉強したばっかりだったんで、
思い切って声をかけました。」
うーん。そうだったんだ!
高校2年生。
薄い長袖シャツの下には逞しい右腕。
指にそっと力を入れて逞しい腕の温かさを感じてみた。
無事に家についてほっと一安心。
そしたらこの間、電車から降りて、
改札口へと歩いていたら、
「こんにちは。先日案内させてもらった…」
ああ!あの高校生ですか?
彼は私の左側にそっと寄ってきてくれて
あの逞しい右腕に触れさせてくれた。
もちろん家の前まで送ってくれた。
部活でバトミントンをしているそうだ。
さわやかで人懐っこい素敵な男子高校生。
ああー。こんな素敵な彼をボーイフレンドに持った
女の子は最高に幸せ。
素敵な彼だった。
「また見かけましたらお願いします。」
はい。分かりました。っと
明るく答えて、軽やかな靴音が遠ざかっていった。
その靴音が聞こえなくなるまで見送っていた私。