「盲人でお雛様飾るのって無理だよねえ。」
『そう。だれかに飾ってもらったとしても、
ちょっと見たりして、ぶつかってしまったりして、
落としちゃったら、もうだめだもんね。』
「うんうん、それにさ、
ちゃんと飾っているつもりでいたら、
お雛様いつの間にか横倒しになっていたり、
背の高いぼんぼりなんて下の段で逆立ちしてたりね。」
『じゃあっ!て言うんで、私の母は
大きなガラスに入った親王雛何てのを
買ってくれたんだけれど、幅が60cm以上位あったかなあ。
それが二つに弓浜とかいって、大きなガラスの縦型のがあって、
置く場所がないんだよねえ。
それに、ガラスだから危ないしね。
子供がおもちゃで叩いたりするからさ。』
「うん。だからさ、盲人の家には、壁掛の
お雛様なんてどうかな?後ろのボードがマジックテープになっていてさ。
お雛様たちをみんな、ビリビリくっ付けていくのってどう?」
『それいいじゃない?
お雛様のお着物は、ちゃんとした、
友禅とかで織ったのを使って高級感だしてさ。どうかなあ?』
「今度、人形の久月に話してみようか?」
0 件のコメント:
コメントを投稿