2017年9月5日火曜日

白い水着

私が高校生のとき。

日曜日友達とプールへ行って、遊んでから寮に帰った。

夕方、洗濯した水着やら何やらサークルに干していた。
そこへ、寮母先生が来た。

この間、母に買ってもらった白い水着。
 白いんだからすてきだ。
ほんのりエンソの匂いが残っている。
得意になって干していた。
形はスクール水着のようだけれど、ウエストあたりに何かきらきらした飾りがついている。

「その水着、あなた着たの?」

と先生が聞く。

私はちょっと得意になって返事をする。

「ね、ちゃんと下履きはいたの?」
と。

「何ですか?」

私は先生の説明を聞いていくうちに、いたたまれなくなってきた。
白い水着はすてきだけれど、透けるという。

先生は手を水着の内側に入れて、かざしてみる。
透ける水着には専用の小さなショーツが有るらしい。

私は得意になってプールサイドを歩いていたし、
水際でおしゃべりもしていた。

熱い涙がつぎつぎに落ちてくる。
お母ちゃんは昔の人だから、こんなこと知らなかったんだ。

しかも私は人一倍毛深い。
はみださないようには気をつけてはいたのだけれど。
恥ずかしい。
目が見えてたらこんなしっぱいはなかったはずだ。

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