私が高校生のとき。
日曜日友達とプールへ行って、遊んでから寮に帰った。
夕方、洗濯した水着やら何やらサークルに干していた。
そこへ、寮母先生が来た。
この間、母に買ってもらった白い水着。
白いんだからすてきだ。
ほんのりエンソの匂いが残っている。
得意になって干していた。
形はスクール水着のようだけれど、ウエストあたりに何かきらきらした飾りがついている。
「その水着、あなた着たの?」
と先生が聞く。
私はちょっと得意になって返事をする。
「ね、ちゃんと下履きはいたの?」
と。
「何ですか?」
私は先生の説明を聞いていくうちに、いたたまれなくなってきた。
白い水着はすてきだけれど、透けるという。
先生は手を水着の内側に入れて、かざしてみる。
透ける水着には専用の小さなショーツが有るらしい。
私は得意になってプールサイドを歩いていたし、
水際でおしゃべりもしていた。
熱い涙がつぎつぎに落ちてくる。
お母ちゃんは昔の人だから、こんなこと知らなかったんだ。
しかも私は人一倍毛深い。
はみださないようには気をつけてはいたのだけれど。
恥ずかしい。
目が見えてたらこんなしっぱいはなかったはずだ。
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