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2019年6月17日月曜日

足音

「・・それでねえ...」っと、
話を続けていて、
「ねえ」っと聞いても返事がない。

・・まただ。 
全盲同士の暮らしではこんな事がよくある。

話をしているんだから、
まだそこにいると思って、
話をしているのに、いつの間にか、
抜き足差し足でどこかへ行ってしまう。夫だ。

私が耳が悪いのを知っているんだから、
「ちょっと向こうへ行ってくるよ」と、
一言言ってくれればいいのに。

なので私が部屋を出て、
夫を残していく時には、
「じゃあ行くよ」っとか、
足音をワザとパタパタさせながら
出て行くようにしている。

盲友の全盲夫婦の家では、
狭い家の中をそっと歩いていると、
よく夫婦で正面衝突しちゃうんだそうだ。

ウチもそう。 

トイレの前とか、狭い通路で、
勢いよくぶつかったりしてしまう。
全く見えない生活は大変。

2019年2月26日火曜日

心境の変化

最近私は心境の変化がおこっている。 

何って若い頃から、私は植物に全く興味がなかった。

食べれる野菜なら大切だけれど、
植木鉢に植えられた観葉植物には全く興味がなかった。 
それがどうしたことか。 

私の中に何が起こっているのかわからないのだけれど、
毎日4個ある植木鉢の葉っぱたちを触っては、
葉っぱのご機嫌伺いをしている。

霧吹きで水をあげて、植木鉢の向きをかえて、 
昨日とは違った方向からお日さまが当たる様にと。 

生活も一段落して、趣味とか生き甲斐とか、
健康とか友達とか、それらもまあ一段落してしまった。 

無味無臭の空間が私の感情のヒダを平らに伸ばしていっている。
読書で得た知識でさえなんの足跡も残さずにどこかへ行ってしまう。

私にだって楽しいこと辛かったこと、
それなりに盛り沢山だったはず。
なのに思い出せない。
 
まさかこの葉っぱたちが
私の記憶を吸い取っているんじゃあないかと。

いや、きれいに吸い取ってもらったほうが良いのかも。