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2018年10月12日金曜日

ヘアーセット

触っても理解できない
物の一つに
ヘアーセットがあります。 

結婚式などに
出席するために
美容院で髪をきれいに
結ってもらいます。 

どんな風に
なったんだろう?
と
気になって触ろうとすると 
触ってはダメ!
と言われてしまいます。 

髪の毛の端っこが 
うねうね、くるん。と 
曲線の美しさを
作っているらしいのです。 

ふんわりと 
盛りあげて 
細い髪の毛の先っちょが 
ヘアースプレーで
シュシュッと 
固められているので 
ちょっとでも触ったら
だめなんだそうです。 

落語の頭山じゃ
ありませんけれど、 
自分の頭の上が
どうなっているのか 
分からないのです。 


仮に触れたとしても 
視覚的な美を 
指先で感じ取ることは 
私には出来ないんです。 

『へえ。こういうのが
綺麗なんだあっ』と 

そう思うだけなのです。 

なので娘たちが
どんなセットをしているの
かも分からないのです。 

お嫁さんになった子の
髪形も分からないのです。

遊びのない髪型
編み込みや、三つ編みなら 
雰囲気も分かるんですけれど 

オシャレな髪形には 
程遠いですものね。

式が終わって 
髪型を触ってみました。 

ただ全体の髪が
ふんわり盛りあがって
固められているだけで 

髪の毛の先っちょなんか、
どこにあるかもわからない
有り様でした。

でも綺麗だと言われると 
綺麗な感じがしてきていたので
感情の動きって 
人から言われて
作られてきている部分も
あるものなのかなあっと 


ちょっぴり
感情について考えてみたのです。。

2018年9月12日水曜日

お◯◯こ

今から25年前のこと。
私は中野区の老人病院に
マッサージ師として働いていた。

3階から5階は入院病棟。
3階の一番奥の部屋には
女性部屋で6人ほどが入院していた。

手足の関節の可動域確保と
マッサージの指示の出ている
奥のベッドの患者さんの所へ行く。

あぁ。また叫びだした。

やせ形で背の高い 
声の綺麗な80代の女性。


ぼけてしまうのなら
それも仕方ないけれど
言葉も一緒に忘れてしまえたなら
どれほどか良かったのに。


「お◯◯こ お◯◯こぉお
してー。したいよお。
お◯◯こぉ。
あーあああ。お◯◯こしてちょうだいよお。」


それも大きな声で。
聞くに耐えない。


「さっきも若いドクター来てて
真っ赤な顔してすぐに帰っちゃったよお。」

どんな顔していたらよいのか分からない。 


私がその方の病衣の袖を
たくしあげて
腕の関節運動をしようと思うと 
私の手をがっちり掴んで
股の方へと持っていこうとする。

最初こそびっくりしてしまったけれど
慣れてきてしまうものらしい。

私はおむつの上を
とんとんと軽く叩いてあげて 

「さあ。手を上げてみましょうか?」
と、言ってから初められるようになった。

それにしても言葉を残したまま
ぼけてしまって
こんなふうにあらぬことを
叫ぶようになってしまったら
子供たちがかわいそうだ。 
  
お見舞いにきてくれた
子供やら孫たちに
はずかしい思いをさせてしまう。
どうしたらよいものか。

2018年9月4日火曜日

「明日へ」より

歌手 森昌子さんの「明日へ」という本を読んだ。

男の子3人のママ。
昌子さんのお子さん達は
小学校入学のために受験をしていた。


長男のお兄ちゃんの時、3校まではだめだった。
最後4校目合格の通知がきた。

昌子さんは喜んで幼稚園に迎えにいくと
その日、合否のお手紙がくると知っていた長男は
遠めに不安な眼をしてママを見つける。

昌子さんは頭の上に大きく両手で丸をつくってニコニコとした。

長男はそれはもう大喜び。

二人してスキップしながら帰ったという。

さて次男の時も3校まではだめだった。
そして4校目の通知が来る日 
次男は昌子さんに幼稚園に行く前に言ったそうだ。


「ママ。今日小学校からのお手紙がくるでしょ?
幼稚園にお迎えに来てくれた時には言わないでいてね。
お家に帰ってきてから教えてね。」
と。4校目からの通知は合格だった。 
 
昌子さんは幼稚園に次男を迎えに行って
早く合格を伝えてあげたかった。 


そして家に帰ってきてからその理由を聞いた。


去年、お兄ちゃんがテスト受かったって
喜んでいたら別の子は落ちていてかわいそうだったからっと。


たった5歳。
なんて優しい気持ちをもった子なんでしょう。

私恥ずかしくなってしまいました。
マラソンレースの後、タイム良かったからと
仲間達大勢いた中で大きな声で大喜びしちゃって。

その時、別な人からうまくいかなくて
がっかりしている人もいるんだからと
たしなめられたことがあった。 


いい大人がはずかしい。


こんなにも上等な気持ちをもっている次男君。
もうすてきな社会人になっていることでしょうね。

2018年8月31日金曜日

赤い口紅の続き

表情は豊かに
いつも笑顔で 
ニコニコと。

と、あったけれど 
人と会ってなら
ニコニコと
頬を固くして
いられるけれども、 

一人で歩いている時や 
横断しようと道の傍らで 
車の音聞いて 
耳を澄ましている様な
時にでも

ニコニコしていた方が
いいんだろうか? 


一人でいて、
ニコニコしているのは 
他の人から見たら 

ニヤニヤしている様な 
逆に悪い印象に
なるんではないかなあ? 


お化粧していると 
洋服の脱ぎ着する時や 

袖なんかに 
化粧品が付いてしまう。


お化粧していた時、
家に来て下さった 
ヘルパーさんに 
見てもらうと 

帽子や洋服なんかに 
ファンデーションが
付いていると 
言われて、揉み洗いを 
手伝って貰ったことがある。 

お顔が綺麗でも 
エリの所なんかに 
ファンデーションとか 
付いていたら最悪。 


自分で汚れが
分からないから 
お化粧を仮に
上手に出来たとしたって 

その後のよごれの 
心配で楽しい気分も
半減してしまう。


目の見える人達は 
汚れた時に
ちょちょっと 
拭いたりできるから 
いいけれど 

盲人が一時美人になれても 
それを継続させておくのは 

なかなか難しい。  

2018年8月27日月曜日

名刺効果

「よっこさん 
ご一緒しましょうか?」



通勤で東京駅を 
歩いていたら、 

後ろから素敵な男性の声。 

ありがとうございます

と言って、
腕に掴まらせて貰う。 


・・・あれ?どなただっけ? 

『あの、どうして 
私の名前知っていらっしゃるんですか?』 


「以前お手伝いさせて
頂いた時に、
名刺を頂きましたから。
私の名前は、、。」 


そうか!
ブログ書き始めた頃 
1女がピンクの色の 
可愛い名刺作ってくれた物を 
撒き散らしていた。 

出会った人無差別に 
名刺を押し付けていた。 

駅で親切に
声かけて下さった人に
までも渡していた。 

大分厚かましい事を
してしまったと
最近では自粛していた所…

  
随分前の事なのに 
名前まで覚えていて
下さっていたんだ。 

うれしい。


でもちょっぴり 

恥ずかしい感じ。


 
会社への曲道 
「助かりました。
また見かけましたら 
助けてください。 
ありがとうございました。」

と深くお辞儀をする。
 

今日は1日朝から
良い事あったから 
いい日になること確実。    

2018年8月18日土曜日

芋掘り

日曜日の夕方 
1女が、お友達と遊んで  
スーパーの袋に 
掘りたてのじゃがいもを 
スーパーの袋に 
どっさりいれて 
帰ってきた。


まだしっとり濡れている 
土が沢山付いているままだ。 


『誰に貰ったの?」

と、質してみれば 
学校の畑から 
いも掘りして 
持って来たという。

まだ、小学1年生の時の亊。
 
よくよく聞いてみれば 
クラスメイトの 
女の子と小学校の校庭で
遊んでいたら 
知らない上級生が来て… 

「芋掘りしよう」と 
言われたんで 
一緒にしたという。 

上級生たちは
じゃがいもは 
持っ帰らず 
娘たち二人にあげるから

・・・と、言われたんだそうだ。
 

私はびっくりして 
すぐに担任の先生に
電話をして事情を話した。 

・・・やっぱり
理科の勉強で 
植えたものだったらしい。
 
先生は、

「今日お電話頂いて
助かりました。 
明日、早速対策を
考えることができますので。」

っと言ってくださった。

その後、娘逹と 
上級生達は全員
職員室に呼ばれて  
しっかり指導をしていただいた。


音痴

「目のご不自由な方達って 
耳が良いから、
歌なんかお上手
なんでしょう?

ピアノやお琴 
上手に弾かれるん
でしょうね。」


…そんなことを  
昔は良く聞かれたり
したものだった。



先日久しぶりに  
年配風な方から 
そんなことを 
聞かれてしまった。



やっぱり
宮城道雄さんとか 
長谷川きよしさんとか 
イメージがあるのかも…。


私、全盲なんだから 
せめて歌を上手に歌いたかった。 

盲友の中には
もちろんとても歌が
上手で自然にハモれたり 
音楽を聞けば 
すぐギターを手に持って
何でも弾けちゃう…

そういう人もいたけれど。 

そういう人は 
ほんの何人か。 

あとは大体普通で 
あと何人かは 
私も含めての 
おそろしい音痴…


盲人だからと言って 
歌が上手い何てことは 
無いんですよ〜。


こんな猛暑じゃ、 
カラオケにでも 
行きたいのだけれど 

なにせ 音痴。


ほんと困っています。


盲人だから 
一人カラオケ行けないので 
どうしたってガイドさんと 
一緒だから恥ずかしい。

 
一人カラオケ 
出来たらいいのになあ。

キンキンに冷えた個室で 
大声で歌って 
消耗してみたいなあ。

2018年7月26日木曜日

骨折

まったく格好悪い…

骨折してしまった。 


それが…
慌てていて 
キッチンの椅子の足に
自分の左足を激しく
ぶつけてしまったんだ。 


大したことないと思って、
椅子を蹴とばした後、
散歩に出かけてしまった…


1時間歩いて帰ってきたら 
足の甲が”ぷーっ”と腫れてきて
ズキンズキン痛くなってきた。 

こりゃ大変と病院へ
ヘルパーさんに頼んで
連れていってもらった。 

この日は運良くヘルパーさんに
すぐにお願いすることができた。

不幸中の幸いとはこの時の事。
歩くと痛かったので

”ビューッ”っと車いすに乗せて行ってもらった。
散々待たされて、
レントゲン撮って貰ったら
左足の薬指の骨折だって…

こんな小ちゃな骨が 
ポッキンと折れているって。 
こんなチビっちゃい 
足の指でも、歩いたり走ったりするのには 
大切な仕事をしているらしい。
 
当分添え木して
大人しくしていなくっちゃあ…。

眼悪くて、足も悪くて、耳も大して聞こえず…

それでも、パパの大きいサンダルを
私の左足に履かせて仕事へは… 

仕事だけは行きますよ。

2018年5月14日月曜日

毛糸

去年の秋から
編み物にハマってしまって
どうにもならない。 


何もしていないと指先が
疼いて疼いてどうしようもない。


すりみたいだねなんて
言われてしまったけれど。


もちろん通勤電車の中で
座席に座っている時には
編み物をしている。

昔はそんな人達も
良く見かけたという。 


電車の中は混んではいるけれど 
そんなじゃない時には
肩から下げたアディダスのバックを
開いて立ったまま
編み物をしている。

山手線に30分ほど乗るので
結構編むことができる。


毛糸はトイレットペーパーのように
スルスル解けやすいように。
と上手に長い糸が巻かれている。

座席に座って夢中になって
編んでいた。

糸が引っ掛かったので
クイッと引っ張った所

毛糸の玉がポーンっと
電車の床へと
飛んで行ってしまった。

あっちゃー。
しまった。。。

慌てて編んでいたベストを
アディダスのバックの中に突っ込んで
毛糸の玉を見つけようと
糸を手繰っていく。

そうだ!
いっくら引っ張ったって
コロコロ糸がほどけていくばかり。。。
 
これじゃ漫画じゃん。


「はい。どうぞ。」

年配の男性が
拾って下さった。

恥ずかしい。

慌ててたるんでいる糸を
クルクルからげていく。

えっーと。
またバック開いて 
編み掛けのベストを
取り出したら

からーん。

うわっ。
今度は編み針を 
落としてしまった。

糸を絡げた毛糸を
バックに突っ込んで
立ち上がり

荷物を椅子の上に置いて
しゃがみ込んで床を探る。
 
「はい!どうぞ。これ。」

うぅ。
またもや恥ずかし。

年配の女性が
拾って下さった。

なんだか続けて
編み物するには罰が悪く
気が引けたけれど 
指先が疼きだしてしまったから
しようがない。

まっいいか。と続きを
編み出してしまった。

恥ずかしい落とし物
といえば以前缶コーヒーが
電車の中の床に落としてしまった。

しゃがみ込んで
腕を広げて、床探っていたら
指先が缶コーヒーに当たって
悪いことに向こうへと
弾き飛ばしてしまった。

電車の揺れに乗っかって
ゴロゴロと向こうの方へと
いってしまう。


しゃがんだまま
前進して追いかけて行ったら
座っている人の靴に 
手が触れてしまった。

ちょいっと
足を引いたのが分かった。

まあいいや。
缶コーヒー1本くらい。

誰も拾ってはくれなかったし 
拾って下さい。とも頼まなかった。

日が悪かった。
運も悪かった。



あの日はきっと
仏滅だったにちがいない。