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2019年6月17日月曜日

足音

「・・それでねえ...」っと、
話を続けていて、
「ねえ」っと聞いても返事がない。

・・まただ。 
全盲同士の暮らしではこんな事がよくある。

話をしているんだから、
まだそこにいると思って、
話をしているのに、いつの間にか、
抜き足差し足でどこかへ行ってしまう。夫だ。

私が耳が悪いのを知っているんだから、
「ちょっと向こうへ行ってくるよ」と、
一言言ってくれればいいのに。

なので私が部屋を出て、
夫を残していく時には、
「じゃあ行くよ」っとか、
足音をワザとパタパタさせながら
出て行くようにしている。

盲友の全盲夫婦の家では、
狭い家の中をそっと歩いていると、
よく夫婦で正面衝突しちゃうんだそうだ。

ウチもそう。 

トイレの前とか、狭い通路で、
勢いよくぶつかったりしてしまう。
全く見えない生活は大変。

2019年3月20日水曜日

静かな動き

「じゃあ、菜の花のお浸しにお醤油かけてね。」
私はお醤油のボトルを娘に渡した。


「いただきまーす。」
私は自分の分のトレイを手前に引いた。

「あっ。」

「今お醤油かけていたのに、急に引っ張るから
テーブルにかけちゃったよ。」


そうなんだ。

目の見えている人達は、
おしゃべりしながらでも静かに
おかずを取り分けたり、
ドレッシングやお醤油を黙ってかけてくれる。 

自分本位で動いてしまうとこんな事故が起きてしまう。
でもまあ、お醤油だからいい。

以前、コーヒーショップで熱いコーヒーを
運んできてくれた店員さんが、
静かにテーブルに置こうとした時、
私が気が付かず動いてしまって、
幼かったむすめの頭からコーヒーを
浴びさせてしまったことがある。 

あの時はお店中パニックだった。
タクシー飛ばして見知らぬ病院にいって手当してもらった。

上着を着ていたのでなんとか助かった。
新宿の田舎のほうで、タクシー代が
ものすごく高かったっけ。

気をつけなくっちゃ。