2017年8月30日水曜日

ロックアイスの唐揚げ

買ってきた食材を冷蔵庫や引き出しにいれておくと、それが何であるかは記憶しておくのだけれど、何日か過ぎるとすっかり忘れてしまっている。

また週1度、一週間分の食材を届けてもらうので、数が多く外側から袋を触っただけでは分からないものもある。

生ラーメンを焼きそばにしたり、
冷やし中華のスープを温めてみたり、
コーンクリームを開けてスープにしようとしたら、桃缶だったりと。

冷凍の唐揚げを揚げようと、熱した中にいくつか入れた。

少し時間をおいて、いつものように箸でそっと唐揚げに触れてみようと思った。

箸先で唐揚げの底に触れてみて、がりがりっと硬い感じができていれば上側から挟み直して裏返すのだ。
そして、手前側に寄せておく。

裏返しそこないを探すには、上側の表面を箸でなでていく。
がりがりしていればいいし、柔らかな感触のものはまだだ。

箸先で唐揚げを見つけたが無い。
無いはずはないのだけれど、無い。

あれ?ゆっくり鍋の中を探ってみていくが、やはり無い。

おかしいな?入れなかったのかな?

改めてもう二つ三つといれてみる。

はっと気がついた
急いでIHの電源を切った。

頭の中の地が一気に足の先から抜けていった。
心臓が唐揚げにされてしまった。
鍋の中は静かなままだ。

震える手で凍ったカラ上げをつまんでなめてみた。

味がない。
ロックアイスだ。

だから溶けちゃってなくなっちゃったんだ。
ふしぎ。

水が氷になっているとはねないんだ。

1 件のコメント:

  1. へー。初めて聞いたエピソードだわー。
    氷って油に入れてもはねないんだねー!
    でも気付いた時はめっちゃ焦るね!
    もし横で見てたら、私の血の気がひくわ!
    まじで、何もなくてよかった!よかった!

    返信削除