2017年9月26日火曜日

鉄線走

50年前の盲学校の運動会や体育の授業に鉄線走というのがあった。
鉄線が校庭の一角に50メートルかもっと長くか張られてあった。
その鉄線にラップの芯のようなバーがはまっている。
私たちはそれを片手でつかんで、端から端まで思い切り走っていく。
高学年になっていくほど、シューッシューッと鉄線をこする音が大きくなっていく。
それでリレーもした。

リレーをする時には、こっちから向こうへ走っていくと、
向こうでは鉄線の反対側で次の人が待っている。
走ってくる生徒を止めるのが先生の役目だ。

私たち子供は危なくはないけれど、高校生の生徒が思いっきり走っていくのだから先生たちはさぞかし怖かったことだろう。
大声と体で、生徒を抱き止めるんだ。
するとすぐに向こう側の生徒が鉄線を辿ってバーを見つけ、すぐに走りだす。
そしてまたこっちから向こうへと走っていく。
スピードがあってみんな燃える。

盲学校は小学1年生の7歳から、中学、高校、マッサージや鍼灸の専門科25歳くらいまでの生徒たちが縦割りで運動会をするので、リレーは、最初は小さな小学生から始まって最後は大人たちで終わっていく。

周りで応援する私たちもアナウンスがなくても、シューッシューーの音と靴音で分かるから盛り上がり声もおおきくなる。

いつのまにか消えていってしまった競技だが懐かしく思い出される。

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