お買い物に行っていたら
親子ですか?
って言われちゃったぁ。」
家に来てくれているヘルパーさんが
笑いながらこぼしていた。
ユーザーとは
もちろん盲人の女性。
で、年が同じだと言う。
「え?どっちが親なんですか?」
「もちろん私よぉ。」
そのユーザーさんは60代になって
何年か過ぎている。
もうおばさん真っ只中。
彼女はお洒落さんで
可愛いものが大好き。
全盲なんだけれど
ピンクが大のお気に入り。
なので、お買い物に行く時にも
可愛いお洋服を着ていく。
もう若い子達が着るような
レースでフリフリのふわっとした
ロングドレスのようなスカートに
これまたピンクで愛らしい胸にレースで
ふりふりのブラウスに
可愛いボレロを着ての
ふりふり三昧のお仕度。
しかもは髪はポニーテールに
大きなお花を乗せている。
「60代になったら
そんなの恥ずかしくて
着れないですよぉ。
多分、お店では可愛いとか
お似合いです。
って言われて買ってくる
らしいんですけれど
ただお店の人
彼女の年齢を考えていない
と思うんですよね。」
そうだ。
その人がいいって思うなら
何着たっていいじゃない
って言う人達がいるけれど。
それは目の見えている人達の世界でのこと。
周りの状況が分かっていてしている事と
状況が分からずに思い込みだけで
している事とは意味が違う。
私達はそれが可愛い
って言われたら
洋服の事だけじゃなくて
洋服を含めた自分自身をもが
可愛く見えているんだと
思い込んでしまう。
洋服屋さんに子供達に
連れて行ってもらって
触った洋服が可愛い感じがして
これがいいかな!と言うと
ダメ!
おばさんがそんな可愛いのおかしいよ。
おばさんはね。
こういうのがいいよ。
世の中のおばさん達は
こんな感じだよ。」
なんてよく言われてしまう。
つい私達、盲女子は
色合いが分からないから
つい形の変わったもの
ボタンやリボン、スリットなど
触って分かりやすくて
可愛い感じの物を
買いたくなってしまう。
丸い形のボタンより
ハート型だったり
星の形だったりする方が
つい欲しくなってしまう。
やっぱり洋服やらバックなんかは
盲人女子それぞれに
年齢があるから
それぞれに相応しい物を
身に付けていたい。
こればかりは
知らぬが仏
と言われてしまったら悲しすぎる。
なので、気が付いた人は
耳元でこっそり教えてほしい。
0 件のコメント:
コメントを投稿