仲良しの友達たちとランチしながら好きな編み物していた。
カギ針が上手な子が毛糸で、4センチほどバラの花を作って見せてくれた。
私たち盲人は、毛糸のバラを手に渡し合いながら触って、見て、次の人に渡していく。
私も触って確認した後、テーブルの向こう側にいる友達に
「ほらこれこれ」と
毛糸のバラを私の手の平に乗せて渡す。
「どこ?ここってどこ?」
お互い盲人同士。
お互い手を出してはいるんだけれど、
上手に手同士が出会えない…
「ここ!」
私は手の甲でテーブルを、トントン叩きながら合図を送る。
そしたらすぐに渡せた。
「うん。うん。かわいいね。かわいいね!」
「毛糸でもこんなコサージュみたいな物が出来るんだねえ〜」
盲友同士盛り上がっている。
「あのさ、それってバラなの?
それさ、緑色だから、トグロを巻いたヘビみたいだよ〜」
「お花には見えないよ〜本当、ヘビだね!」
晴眼(目が見える)の友達が 横からそんなことを言う。
「え?」(盲人一同)
「あ!本当ね!緑だからヘビに見える!」
別の晴眼者も添え口する。
なんだぁ!!!!5秒前までは可愛いって本当に思って、触っていた毛糸。
緑のヘビなんて聞いたら、途端に可愛く無くなって来てしまった!!!
改めて言葉の持つ力と言葉の威力の凄さを感じてしまった。
そうなんですね!同じ形でも色が違うだけで、
「バラ」か「ヘビ」か見え方が違うんですねえ!!!!
色という物はとても大事なのですね。
7歳から全盲の私に、色という感覚はもう無い。
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