2018年7月4日水曜日

緑はヘビ?

 仲良しの友達たちとランチしながら好きな編み物していた。

カギ針が上手な子が毛糸で、4センチほどバラの花を作って見せてくれた。 
私たち盲人は、毛糸のバラを手に渡し合いながら触って、見て、次の人に渡していく。

私も触って確認した後、テーブルの向こう側にいる友達に

「ほらこれこれ」と 

毛糸のバラを私の手の平に乗せて渡す。

「どこ?ここってどこ?」

お互い盲人同士。
お互い手を出してはいるんだけれど、
上手に手同士が出会えない…

「ここ!」

私は手の甲でテーブルを、トントン叩きながら合図を送る。 
そしたらすぐに渡せた。 

「うん。うん。かわいいね。かわいいね!」
「毛糸でもこんなコサージュみたいな物が出来るんだねえ〜」 
盲友同士盛り上がっている。

 
「あのさ、それってバラなの? 
それさ、緑色だから、トグロを巻いたヘビみたいだよ〜」
「お花には見えないよ〜本当、ヘビだね!」
晴眼(目が見える)の友達が 横からそんなことを言う。


 「え?」(盲人一同)


 「あ!本当ね!緑だからヘビに見える!」
別の晴眼者も添え口する。


なんだぁ!!!!5秒前までは可愛いって本当に思って、触っていた毛糸。
緑のヘビなんて聞いたら、途端に可愛く無くなって来てしまった!!!


改めて言葉の持つ力と言葉の威力の凄さを感じてしまった。

そうなんですね!同じ形でも色が違うだけで、
「バラ」か「ヘビ」か見え方が違うんですねえ!!!!  

色という物はとても大事なのですね。

7歳から全盲の私に、色という感覚はもう無い。

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