やっとの思いで駅に着こうとしていた時。
背後から聞いたことのあるおばさんの声。
私の苦手な人…
「あたしね、向こうの通りから、ず〜〜〜っと見ててあげたのよ。
自転車乗っていたんだけれど、静かに押して、あなたの後をついて来てあげたの〜。
電信柱にぶつかっていたけど、もっと白杖使った方がいいわねえ〜。
そうよ〜あなたのすぐ後ろ、ず〜っと尾けて来たのよ。1人で行けるのかなってね〜
ひょっひょっひょっ!!」
嫌な笑い方している…
ムカつく私。
イラッとする私。
何ですぐそばにいるのに声かけてくれないのよ…
何だって?みててあげたって?
電信柱にぶつかったときも黙ってすぐ後ろで見ていたって?
こんなバカにした話ありますか?
しかも音立てない様にだって…
なんて人…
あの時本当きもちわるかった。
幽霊が生きているんだと信じた時だった。
心配してくれたなら、私たち見えないんだもの、声出してくださいな。
「こんにちわ」くらい言ってくれませんか?
まあ盲人これしきのことで落ち込んだり悔しがったりしていちゃ
やっていけない…
こんなの序の口だ。
チェッ!
まぁしょうがないか。
で、明日にしていく。
ムシャクシャするけど、しょうがないか…
でも。
本当にバカにしている。
冗談じゃない。
だけどこのおばさん
よくボランティアしている人なんだ。
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