2019年2月15日金曜日

覗き

もう死んでしまった母のことを思い出してみる。
私の母には悪い癖があって、
色んな所を見たがった。 

私の家に遊びに来ては、
押し入れの中を開けては、
「これ持って行って良かんべ?」
「これくんなあ?」っとすぐに言ってくる。 

捨てようと思っていた、古着をまとめた袋の中から 
「何?これうっちゃっちまうん?もったいねぇがな!らってぐで!」 
なんて。 

子供たちのお財布だって勝手に開けて 
「いら(沢山)持ってるがなあ。」なんていう。

少ない時には小銭を足してくれたりもしているんだけれど。 

もちろん、うっかりバックを
その辺に置いておくと私のお財布の中やら 
バックの中までのぞき込む。 

それでお金を盗もうと言うわけでもないらしい。 

私は子供の頃から寮生活だったこともあってか、 
こういうのが、大嫌いでたまらない。 

その都度、『こんなことしないでよ!』っと、
声を荒らげて言ってきた。 

なので私は一度だって
子供たちのお財布やら、バックの中とか見たこともない。
    
な〜んて文句言ってみたけれど、
お母ちゃんが作った「おから」おいしかったなあ。  

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