2019年4月25日木曜日

高校生です2

「つい先週、学校の授業で視覚障碍者の
ガイドについてのビデオを見て、
勉強したばっかりだったんで、
思い切って声をかけました。」


うーん。そうだったんだ!

高校2年生。
薄い長袖シャツの下には逞しい右腕。
指にそっと力を入れて逞しい腕の温かさを感じてみた。 

無事に家についてほっと一安心。


そしたらこの間、電車から降りて、
改札口へと歩いていたら、
「こんにちは。先日案内させてもらった…」

ああ!あの高校生ですか?
彼は私の左側にそっと寄ってきてくれて
あの逞しい右腕に触れさせてくれた。

もちろん家の前まで送ってくれた。
部活でバトミントンをしているそうだ。
さわやかで人懐っこい素敵な男子高校生。

ああー。こんな素敵な彼をボーイフレンドに持った
女の子は最高に幸せ。 
素敵な彼だった。

「また見かけましたらお願いします。」

はい。分かりました。っと
明るく答えて、軽やかな靴音が遠ざかっていった。

その靴音が聞こえなくなるまで見送っていた私。
 

1 件のコメント:

  1. 爽やかな高校生でよかったですね。

    もしこれが、赤く染めたアフロヘアーに丸いとんぼメガネをかけていて、黄色いイギリスのロックバンドのTシャツにグリーンのズボンをはいていたりしたら、手引きしてもらおうという気にさえならないもんね(笑)。
    なぜそのようないでたちって分かるかというと、『彼女~~……』とか、妙に鼻にかかった声を出すからです。
    そんな男はたとえ十代でも、アフロヘアーのとんぼメガネに違いありません(笑)。

    いっぽう、近寄りがたいような視覚障害者もいるんですよね。
    ぼくの住んでいる街で白杖で道路をバシバシせわしなく叩きながら歩いているおばちゃんは、すれ違う自転車だとか車にいちいち『危ない!』とか毒づいてるんですよね。
    信号の案内音を待たずに歩き出す人たちには、
    『信号守れ!』とか注意したり、うるさくて仕様がないんだから。
    こんな人に近づいたりしたら、言葉で傷つけられそうだから、みんな避けて通ってんの。

    Byせいた

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