2019年5月25日土曜日

お母ちゃん

私の母。
お母ちゃんが死んで5年が過ぎた。
お母ちゃんは母親に捨てられ、
実家に置き去りにされてしまった。

お母ちゃんの母親は11人兄妹だったとか。
もちろん小学校へも行かせてもらえず、
幼い頃から子守奉公に明け暮れていたという。


水商売をしながら
出会った人との間にできたのがこの私。

文盲のお母ちゃんの子が盲人の私だった。

学校や役所の書類などの代筆代読の時には、
お菓子やお酒なんかを持っては、
近所の親切なおばさん家に行っていた。
私が小学生になった時、
ひらがなのタイプライターを買ってもらった。

はがきの上下を見るのがお母ちゃんで、
私がそれに住所や言葉を書きいれる。

ひらがなはなんとか読めるお母ちゃんは、
それを確認して読む。

そんな風にして年賀状なんかよく書いたっけ。
字が読めたら何したいって聞いたことがあった。

「車の免許取るんに決まってるがな」って、
言っていたっけ。

1 件のコメント:

  1. 世界の貧困国や内線状態の子供たちが異口同音に口にするのは『学校に行きたい。』ということですね。
    いっぽう学校に行ける日本ではいじめや引きこもりなんだから、明らかにひずみですね。
    本来、学びの過程は楽しいはずのものなのに。

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