節分も明け、早めに雛人形を飾ることにした。
もちろん段飾りではなく、大きなガラスケースの中に着物を着たお雛さまが二人座っているというものだ。
お雛さまのつるつるした長い髪は床につくほどで、きれいに切りそろえられている。
手には扇子を握りしめている。
ガラスケースの端っこにはネジがついていて、それを回すとお雛祭りの曲のオルゴールが流れてくる。
愛らしい音だ。
母がお雛さまを買ってくれたのだが、
目が見えない私でも楽しめるようにとわざわざオルゴールのついたものを選んでくれた。
押入れの奥から大きなダンボール箱を引きずり出して箱から人形ケースを取り出した。
おかしいよ!お雛さま!
反対だよ!!
えっ?あっ!
確かに底になるはずの幅広木枠が、なぜだか上側になっている。
底板もむき出しだ。
側面のガラスをそっと開けてみる。
おヒナさま二人が天井から逆さまになっていた。
どうやら、お雛さまたちは床に糊付けされていたようで
床の天井から優雅にお座りになったまま、
張付けの逆さ吊りという拷問にあっていたのだ
この1年間と言う長い間、堪えてきたんだ。
慌てて上下を逆にもどした。
お雛さまたちの着物は貼り付いているのか、それほど乱れてはいなかったのだけれど、長い黒髪は1年間の拷問に耐えられず激しく逆立っている。
子供たちは、
「いいこ、いいこ」
と、頭をなでてみるのだが、逆立った黒髪はなだめることができなかった
仕方ないので紙で丸い輪を作り、冠にして黒髪を抑えておいた。
さぞかし苦しかったろう。
引っ越しの時、ふたが下になっていたので逆さまだと思って、夫が気をきかせて逆さまにしてしまっておいたとのことだった。
なるほど!お雛様はオルゴール付きなもんと思っていたが、それはおがばーちゃんの配慮だったんだね!すごいや!おがばーちゃん❤️愛をひしひしと感じるね!孫へのプレゼントの中にも子供への配慮。大好きすぎるわー。おがばーちゃん❤️
返信削除お母さんは冠って書いてあるけど、私にはお雛様がハチマキしてるようにしか見えなかった記憶!爆