次女が妊娠5カ月で胎児に重篤な異常が見つかって、やむなく早産させることになった。
処置の前日、逆子だから鍼をしてと連絡があった。
パパ、「夫」は鍼灸師だ。
逆子を治すことにかけては、百発百中で治してきている。
5カ月ほどの胎児だと足や手が先に出ちゃうと体がひっかかって、また体がうまく出たとしても頭がひっかかって、切れてしまうんだそうだ。
その後残った肉塊を掻き出すらしい。
三日前、19歳の人がそんな風になってしまったとのことだった。
主治医も努力してくださったそうだが逆子は治らなかった。
けれど、パパの治療を許可してくださった。
前日の昼、第1回治療
午後、エコーにて変化なし。
夕食後、第2回治療。
胎動あり
処置日朝、第3回治療。
胎動あり
9時、エコーにて逆子が治っていることを確認する。
先生も看護婦さん達もびっくりされていたらしい。
人工的に陣痛が起こされ出産となった。
胎児は羊膜に包まれたまま無傷でつるりと出てきたという。
次女も元気でよかった。
棺の中には大きな水風船のような女の子。
皮膚はごくごく薄くて、棺を乗せていたストレッチャーがちょっと動いただけでもふるふるとピンク色の体内液が揺れていたという。
目鼻口はへこんで埋もれかけていたけれど、手足はちゃんとついていた。
パパの鍼のおかげで体を裂かれることはなかった。
薄い皮膚だったというが、破れなかったのは奇跡だ。
看護婦さんが丁寧に扱ってくださったことも大きい。
刺しゅうのある布団がかけてあって、きれいな花がそえてあったという。
優しい心づかいで目が熱くなる。
天国でばあちゃんがかわいがってくれるだろう。
パパはこの日のために、40年あまりも難しいといわれている経絡治療勉強続けてきたのかも。
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