私は学生のとき日点(日本点字図書館の略)から、ボランティアの方が朗読して録音してくださった「竜馬がいく」という本のカセットテープを借りて郵送で送ってもらって それを聞いた、というか読んだことがある。
ぜんぶで50巻くらいもあったろうか。
小さなカセットレコーダーと数本のテープをいつも持って歩いて、時間さえあればイヤホンで聞いていた。
司馬遼太郎の作品は人気だから、長編でも何冊も朗読されていた。
寺田屋のお登勢さんは、菊の花を庭いっぱいに育てていた。
ある日、竜馬がやってきて庭の様子が変わっていることに気づき、お登勢さんに聞く。
おりょうさんに好きなようにしていいと言ったら菊の花をみんな落としちゃったのよという。
「なんとむごいことをしちょる。」
と、恋人の おりょうさんを叱るんだ。
おりょうさんは竜馬が来るというんで、お登勢さんが育てていた菊の花を切ってきて、箱まくらの中に詰めこんでいたんだ。
おりょうさんは叱られて泣いていた。
でも竜馬は、その箱まくらで昼寝をしてあげたんだ。
竜馬のファンが多いのはこういうところかもしれない。
私もこんな竜馬が大好き。
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