子供たちが小学生低学年くらいまでは、よく遊園地に母と一緒に5人で出かけた。
遊園地とは、デパートの屋上にある小さな子供たちが乗って楽しめるカンタンで安い 遊具があるところのことだ。
川越のまるひろの上とか池袋まで行ったら東武にも西武にもあった。
それくらいがちょうどよかった。
ひとつの遊具が乗り終わるとバラバラと、3人が私たちのテーブルまで走ってくる。
そうすると、ばあちゃんと次の乗り物のチケットを買いに行って勝手に乗ってまた戻ってくる。
屋上だから風もあって、椅子で待っていればいいから待ってる私もラクだし。
遊具のところには係りの人もいるから安心だし。
おなかがすくと、みんなでレストランへ行く。
ガラスケースの中には美味しそうなごちそうがズラリと並んでいる。
子供たちは、あれ食べたいこれ食べたいと言いながら指を指していく。
私は字が読めないし、母も文盲だから読めない。
特に美味しそうなものはカタカナで書かれているようだからなおさらだ。
「どんなのが食べたいの?」
「めんめんで、赤いのがあって、丸いのがあって…」
ちっとも分からない。
1年生のお姉ちゃんが、たどたどしく読んでいく
母、私、次女、三女、グルリ4人でお姉ちゃんを囲んで、読み上げられるごちそうの名前を集中して聞く。
「パンケーキ、プリン、メロンソウダ」
私はそのキーワードを覚えて、テーブルにつく。
あとはウエトレスさんに私が内容を確認しながら何とか注文していく。
きれいな器に入って運ばれてきたアイスクリーム。
冷たい おいしいっと いいながら はしゃいでいる。
3人のガラスの器から、カチャリカチャリとスプーンとガラスがぶつかりあう音がする。
「スプーンの音、立てちゃいけなんだよ。静かに食べてよ。」
そうは言ってみるけれど、こんな心地いい音はない。
今回はお目当てのものが間違えなく頼めたようだ。
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