子供が小学生低学年と年中になったんで、日曜日に学生のときの友達の家に遊びにいった。
彼女のうちも全盲の夫婦で、子供の年ごろも一緒だ。
目の見えるママたちと話すのはしっくりいかないけれど…、
というのも言葉の端々に「あれさ」、「それが」と、代名詞が多いし、デスチャー交えての笑い話だったりするから私はどうしてもお付き合い笑いになってしまう。
でも全盲同士なら良く分かっているから癒される。
彼女の公団のマンションは立派だ。
私たちママは、コーヒーで話をする。
「こどもたちは前のお庭であそんでおいで!」
のひと声に、喜んでみんなで出ていく。
「なっちゃんちのママも目が見えないの?」
「うん、そうだよ!」
「じゃ、おんなじ!うちもパパも目が見えないんだよ」
「うちもだよ。うちとおんなじ杖だ!!」
「じゃ、おんなじだね。パパもママも目が見えないんだね。おんなじだね。」
「おんなじ、おんなじ!」
子供たちの会話が聞こえている。
私たち二人は黙って聞いていた。
子供たちは何か同士になったように、連帯感というか、一体感というか、何か大切なことを確認しあっていた。
「たまには会うって、私たちのことだけじゃなくて子供たちの気持ちにも大切なことかも。」
「学校や保育園では、盲人の親なんて他にいないしね。」
家に帰ってからも夫に、お友達のうちのパパママ、うちとおんなじで目が見えないんだよ。
おんなじ杖があったんだよ。
と、お風呂のときも食事のときも寝てからも3人順番に話していた。
それからたまに会うようになった。
今ではそれが「かるがもの会」という大きなママ達の子供たちの会になっていて、今年の夏には関西で総会が行なわれている。
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