色センサーでチェックしたら、私が着ているシャツは紫と白らしい。
分厚いお面のようなメイクアップマスクを顔に装着する。
頭の後ろでしっかりバンドを閉める。
お化粧のカートリッジポーチからアイシャドウの紫と点字で書かれたカートリッジを取り出してマスクの目のところに差し入れる。
チークは薄めにしとこうかな?
薄いピンクと書かれた物をマスクのほほのところにセットする。
後はスイッチをいれるだけ。
マスクの内側に化粧水があちこちから少しずつ噴霧されて、いくつものチップたちがくるくると顔の皮膚の上を踊りまくる。
続いて、乳液やら下地クリームやら吹き付けられるたびにチップたちは忙しい。
ファンデーションも終わると、いよいよアイメーク。
動かないように、じっとしているのがポイント。
冷たい筆先がまつげの淵を上手に撫でていく。
ゴムのチップがあっちこっちたるんだ皮膚を引っぱっている。
まぶたにもとんとんと 紫色が乗せられていく。
キラリンと電子音がしたら出来上がり。
私はマスクを静かに外して電子鏡をかざしてみる。
「左右対称に紫のシャドウと薄いチークが程良く塗られています。外出許可、まる。」
なあんて。
こんなメイクアップマスクあったらいいな。
電子かがみも欲しい。
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