2018年1月22日月曜日

配慮

「それってひどいね!ちっとも配慮なんかじゃないよね。」

私の全盲のママ友の話だ。
可哀想すぎる。

それは保育園の秋の運動会のこと。
彼女の子供は3歳のC子ちゃん。
それと同じクラスにもう一人障害を持った、車イスのママがいて、その子のBくん。

3歳児のクラスは親子の障害物競争だった。
親と手を繋いで走っていって、フラフープくぐって、ゴムひもを飛んで、平均台それぞれ渡って、みんなで作った長い段ボールのトンネルがあって、くぐっていくと出口に親が待っていて、おんぶしてもらって走ってゴールするんだった。

いよいよ順番がきた。
友達は盲導犬を別なところにくくっておいてCちゃんと手をつないで待っていた。

Cちゃんは段ボールにみんなでたくさんの絵を描いたことを話してくれていた。

「CちゃんBくん!二人は特別でーす。
ここまで走ってきて、先生の手にタッチしたらベンチに座っているママのところへ行って、ママのおひざにタッチしましょう。」

急に言われて何が何やら…。
分からないまま、彼女は先生たちに連れて行かれて、イスに座らせられ、あっという間にCちゃんがひざを叩きにきてしまったという。

走り終わってCちゃんはみんなと同じことしたいよおっと泣き出したそうだ。

Bくんのことは分からなかったけれど、ママのそばで静かにしていたらしい。

CちゃんはきっとBくんだって、自分たちで作ったトンネルをくぐって行きたかったことだろう…。

もっと違った配慮があったはず。
事前に親たちとの話し合いが必要だったんだ。

Cちゃん、Bくん、運動会という舞台の上で親の障害を背負わされてしまったんだ。

こうなったらもう逆境は最大の宝なり。

「こんなことくらいへっちゃら」

って言ってくれる日が早く来ますように祈ってますよ。

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