2018年3月11日日曜日

紫色の人間

長女が年長の時、
浦和に住んでいた時のこと。

私たちが住んでいた団地から
徒歩で埼玉大学付属小学校があった。

小学1年生になる子にも
難しい試験があると言う。

近所のママ達や
保育園のママ達も
できたら子供をそこへ
いれたいと言う。

立派な先生方が揃っているそうだし
なんとかのモデル校だか
画期的な取り組みもしているとのこと。

ならば
私も面白いから
受験させてみようと
準備をはじめた。

なにせ私は
盲学校の寮だし
塾なんて
行ったこともなかったから
どんなところか興味もあった。

こんな小さい子達に
文字もろくすっぽ知らない子達に
何を教えるのか
知りたかったこともあって
少しの間塾に連れていってみた。

ママ友から教えてもらったその塾は
ちょっと怖そうなおばさん先生。

しかもマンツーマン

読み書き教えるのかと思っていたら
違っていた。

春の花と秋の花とに分けたり
菱餅とあられの置くところは?っとか
お手洗いの写真を見せて何がたりない?って
そうペーパーがきれているっとか
大人の脳トレにもなりそうな内容だった。

ある授業で絵を描かされた。

大きな画用紙に
クレヨンで絵をかいた。

長女はブランコ
乗っている人間を描いた。

それも紫色で描いたんだ。

「お母さん。
この子は人間を紫色で描いています。

これは考えられないことです。

異常性格の恐れがあります。」

なんて本気で面談されてしまったんだ。

長女にどうして人間を
紫色で書いたの?っと聞くと

だって肌色がなかったし
紫色が新しいクレヨンだったから
使ってみたかったんだ。」っと。

描くものは人間と決められていたから
こういうことになってしまったらしい。

先生の話と長女の話を聞いて
なんだかお金支払うほどのことでもなさそうだ
と辞めてしまった。

新しいクレヨン使ってみたい
っと言う気持ち。

わかってあげたい。

子供達なら折れた物より
ピンとしたクレヨンを握ってみたい
って思うに違いない。

それを異常性格だって。


ちょっとマイペースであるけれど普通の子でした。

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