2018年3月19日月曜日

小石

やっと歩けるように
なってきた娘と
家の周りを1週
ゆっくり歩いてきた。

2歳にまだならない頃。

長女は私の左の指1本を
ぎゅっと握っている。

靴につけた鈴が
チャランチャラン
音たてていく。

私は右手に持った白杖を
大きく左右に動かして
長女の前側も確認していく。

長女は歩くのに慣れていないので
すぐに座り込んでしまう。

一緒に座り込んで
何しているかと
手を触ってみる。

右手で上手に人差し指1本だして
他は握っていて
地面の1点を指差している。

「何か書いてあるの?
お母さんは目が見えないから
何が書いてあるのか教えてね。」

とにかく何でもいいから
私たちが目が悪いって事
子供達には見えている物
私には見えていないって事
早く知ってほしい。

それが危険から自分を守る
大切な事になっていく。

手を振り切って
走って行ってしまったりしたら
お母さんは困るし
捕まえにも来てくれないって事。

名前呼ばれたら返事をして
自分から私の手に
触れなければいけないって事。

こういう小さい時から
きつく言っておかなくてはいけない。

事あるごとに
お母さんは目が見えないから
教えてあげなくちゃ。
って思ってもらわなくちゃならない。

そんなこと
こんな小さいうちから
可哀そうだよ
って言われたことあったけれど

分かるわけないじゃない。
なんても言われてきたけれど

これは子供の脳トレだもの
って言ってきた。


やっと家に帰って手を洗って
麦茶あげようか
と思っていたら
口の中から

かりんっ

とキャンディーを
舐めている様な音がした。

慌てて口の中に指を入れてみたら
小石がそれも二つも入っていた。

飴のようにして舐めていたようだ。


小石を拾って
口に入れたところ
分からなかった。

そういえばこの間
床に落としたビッケ
食べさせたものだから
こんな事になっちゃったのかも。

でも後ほど
藤田紘一郎先生の本に
子供の頃には色んなもの
口に入れたり
あっちこっち舐めたりして
雑菌を体に入れておかないと
免疫力が下がってしまう。
とあった。

過剰な清潔
滅菌生活は
体を弱くするとあった。

じゃあ、まあよかったんだ
っと安心はしたけれど
タバコの吸い殻だったりしたら
何かもっと訳の分からない
汚いものだったりしたら
怖いので、拾ってはいけないことも


きちんと教えていかなくてはと思っていた。

0 件のコメント:

コメントを投稿