2018年4月23日月曜日

お上品

立食パーティーに参加した。

マラソンの後の
パーティーだから
ランナー達みんな 

お腹ぺこぺこのぺこ。

ビールで乾杯すると
全盲の私達と走って下さった 
伴走者の方達がここでは
ガイドさんとなって
食べ物を取りに行って下さる

伴走者は、
大会での伴走はもちろんのこと

それだけじゃなくて
大会会場までの移動の時も
最寄りの駅からずっと一緒で

お食事も
またこんなパーティー
なんかもあったら
このガイドまでもすることに
なってしまう。

なので、大会での伴走は
一日がかりだったり
お泊りもあったりと
かなり負担だし
大変なことだ。

「ほいきた!
持ってきたよお。」


隣の全盲の友達の
伴走のガイドさんは
もう2回も運んできている。

すばやく早い

「あれ?まだなの?
これ食べていいですよ。

サンドイッチでしょ。
ここに油淋鶏。
その隣にポテトグラタン。
これがローストビーフ
あと筑前煮。
あとここスイーツもありますよ。
冷酒も飲みます?」

私は日本酒は
飲めないのでお断りし、
おかずのどっさり載った
プレートを渡されたので

私の伴走のガイドさん
待っていたんだけれど
食べな!食べな!と 
勧められたんで
食べ始めてしまった。

お腹空いていたし
味もいいから
水を飲むように
あっと言う間に
食べきってしまった。


ちょうど
プレートが空っぽになった頃



「ごめんなさい。
焼きそばと炒飯しか
取れなかったんですよ。。。」


申し訳なさそうな小さな声で
やっと私の伴走のガイドさんが
戻ってきてくれた。

お隣さんは
もう3回も取りに
行って帰ってきている。


「私ね。並んでいたんですよ。
それで何を取ろうかな?
って思っていたら

色んな人達が
私の前にサクーっと入ってきて
ものすごい早さで 
たくさんのおかず盛り上げて

あっという間に
消えて行ってしまうんですよ。


あー!って見ていたら
また別の人が来て、
ササーっと色んなサラダ
すくいあげて行っちゃう

トングに手を伸ばそうとしたら
別の人がササっと
掴んでしまって。。。

私。こういうとこ苦手なんですよ。。。
ごめんなさい。。。

なので人気のなかった
これ、とりあえず持ってきました。

あと美味しそうなモンブランも
ありましたよ

後で取りにこよう
と思ったんでね。
食べます?」

もちろん食べたい!
って言ったんですけれど

見に行ってもらったら
たくさんあったのに
1個も無かった
って言われてしまった。
残念。


お隣の伴走者
ガツガツ、サクサク
ちょっとの隙間に入って行けて
ごっそりおかず3人分位も
持ってきているとのこと。


普通なら自分の分だけ
取ったらいいのだけれど
二人分取らなきゃいけない。 

手は2本しかないし
お皿は2枚持って
おかず載せて行かなくちゃだから 


結構強気に根性入れて行かないと
ダメのようだ。


周りの人達が
「なんでそんなに欲張るなよ。」
って言う視線をおくってくる。


お上品な気弱な人は
目を回すばかりで大変。

私の伴走者には、
本当気づかれさせてしまった。


伴走者達が
食べ物取りに行っている間
全盲の私達は
テーブルを囲んで 
おしゃべりしながら
待っている。

呑気にお話して
冗談言いながら
待っていたけれど

伴走者の人達は
レース終わってからも
パーティー会場でも
おかずの争奪戦で
戦っていたんだ。

私達のために。
 
申し訳ないけれど
仕方のないこと。


みなさん
本当にありがとうございました。

0 件のコメント:

コメントを投稿