2018年4月6日金曜日

連れて行ってあげて

「ママは目が悪いんだから
手をちゃんと繋いで
連れて行ってあげなくちゃね。」

「ママここまで連れてきて。」


「ママ分からないんだから
教えてあげなきゃでしょ。」


盲人のママをもった
子供は2歳位の時から
周り中の人達から
こんな風に言われ続けている。

今、子育て真っ最中の若いママ達。

「見えなくたって
私が子供を連れて行っているんです。」

「子供と手を繋ぐのは
仲良しだから手を繋いでいるんです。」


「ママ連れて行け。とか
連れなきゃだめだ。とか
こんな小さい子に責任持たせないで。」


「ママのお手伝いは
どこの家の子もするでしょ。
それと同じですよ。」っと。

仲良しだから手を繋ぐ
子供が私を連れているんじゃなくて
私が連れている。

だから周りのヘルパーさん
おじいちゃんおばあちゃん
近所の人
そんな風に言わないで。


今まさに子育て真っ最中の
若い盲人ママ達が話していた。


そうかなあ?
そうだったかなあ?


ヘルパーさんや
ガイドの人達も
いなかった30年前。

私は、親達は全盲だ。
ってこと1日でも早く理解して
もらおうと考えていた。

「ほら。おばあちゃん
目が見えないんだから
ちゃんと手を繋いで。

道路渡るんだから
車来るかどうか見てあげなくちゃ。
おばあちゃん分からないでしょ。」

娘は子供達に言っている
子供3歳の次郎くんと
5歳の太郎。

先の方へと走り出していた
けれどバタバタ靴音高く
私の両側へ戻ってきて
手を取ってくれた。

「ばあちゃん。
連れて行ってあげるね。
車来るか教えてあげるね。」

小さな手が強く
私の右手と左手の指を
握っている。


「お願いね。
ばあちゃん目が悪いから
分からないから連れて行ってね。
車来るかちゃんと見てね。」

昨日の夕方
一緒にしまむらへ行った時のこと。


5歳と3歳の子達。
ママから責任を負わされ
シャキっと
私の誘導の任務についてくれた。



これって良いことじゃない?

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