2018年5月26日土曜日

フランダースの犬

埼玉劇場に子供達
小学生3人を連れて
フランダース犬の劇を
見に行った。

広い劇場で
初めて行った所だったから
係の人に聞きながら
席についた

ネロ役の少女は
ちょっぴり漫画のネロの声に似ている上品な感じで
演技も上手で良かった。

しかもこのフランダースの犬
本物の犬を使っていた。

本物だから迫力が違う。
何ていう犬種だったか?
体の大きい犬だった。

お話も順調に進んできて
いよいよ最後。

おじいさんとのお別れが近づいてきた時。

急に前列の子供達から
わあわあと大騒ぎが始まった。

子供達の声は次々に周りに広がって2階席までもがわあわあと大騒ぎになった。

「どうしたの?」

うちの子供達も大騒ぎ。

「うわぁ!
おっきい犬のうんちー!
うんちしちゃったよ!

あっち!あっち!
おっきなうんちー!
こんくらいあるよ。」

子供達それぞれ指で輪を作って
うんちとやらの量を教えてくれる。

「あ~あ。カーテン降りちゃったよ。」

劇場内は真っ暗。
子供達はうんちが大好きだから
わーわー!もう大興奮。

しばらくしてまたカーテンが静かに開いた。

アナウンスは何もなし。

もううんちは片づけられていたようだけれど

子供達の眼の中のうんちはそう易々と消せはしないから興奮はおさまらない。

しかも悪い事に
これからが一番の泣かせどころ。

近くの親達がしー!しー!と
言っているけれど効き目なし。

そんな騒がしい中
ネロ役の若い女優さんはやっぱプロ。

ろうろうと泣きの台詞を
ゆっくりと話し出す。

次第に子供たちの興奮も静まってきた。

グノーのアベマリアが静かに流れてくる。

フランダースの犬の最後は
このアベマリアじゃなくちゃ。

さっきまで大騒ぎしていたのに
ほろほろ泣けてくる。

ネロの感謝の祈りが劇場に静かに響いている。

私も両手の指を組んで
祈りの姿勢をとってみる。

時々アベマリアが聞きたくなってしまう。

別に悲しい事も無いのだけれ
泣いてみたくなる時がある。

そんな時
グノーのアベマリアが
聞きたくなってしまう。

子供達はこのこと覚えているかと聞いてみた。

犬がうんちした所だけ覚えているよ!だって。

チケットだって安くはなかったんだから!もう。

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