近くに住んでいる長女のところに
彼のご両親が遊びに来られて
家に挨拶に来てくれた。
玄関越しに父母同士で
挨拶をしていた。
最初にパパが大好きなお酒を
いただいたようで
どうも。どうも。
と喜んでいたので
ありがとうございます。
とお辞儀をしたところだった。
私は両手を指をきちんとそろえて
脇を締めてお腹の所にくっ付けていた。
差し出しているお菓子の箱が
分からなかったので
お母さまは私の手の甲を
ちょんちょん
と触れてくれた。
手を動かした所に
お菓子の箱を触れさせてくれた。
こんな時、
子供達が傍にいてくれた時は
そっと腕を後ろから
押してくれていたっけ。
お辞儀をするタイミングの時には
背中をちょんっと押して
合図をくれていたっけ。
車に乗り込んだ時になんか
腕を掴んでくれて
バイバイのポーズをとらせてくれたし。
この30年間
いつも子供達が傍にいてくれたから
ちょっと手を出すってところまでも
助けてもらっていたんだ
としみじみ感じたところ。
なんだかあるはずのものが
なくなってしまったよう。
これこそが全盲プロとしての
はじまりのことかもしれない。
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