2018年9月17日月曜日

春琴抄続き

お花見会の時に
佐助はお琴さんの手をとって

梅の木のはだを触らせてみたり
枝を引き寄せて
その小さな花を触らせてみたり
においを嗅がせてあげたりしていた。  


火傷を覆う前のこと。


「我が梅の木や。触ってみい」と言って
両手を広げてお琴さんの前
立ちはだかったものがいた。

周り中の人達がどっと笑って囃し立てた。

悔しい。
下品な男たちの声が聞こえてくる。
お酒臭い。男達のにおいがしてくるようだ。

勝気なお琴さん
お稽古中、ばちでお弟子さん達を叩いて
何人も血を流したものがあったという。

こんな時
唇なんか
噛んでいたんじゃだめ。

「あら。こんな所に枯れた小枝があるではありませんか。
取ってさしあげましょ。」
とかなんか言って股間の物を
ねじり上げてやればよかったのに。

作品の中とはいえ踊りこんでいきたかった。
文句を言ってやりたかった。
とても読みやすい文章だったんで
お時間あったら読んでみてくださいね。

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