2018年11月30日金曜日

丁度今時分

私は絶対絶対に嫌だった。

犬なんて大キライだ。

ちっとも可愛いなんて思ったことさえ無い。 

かぞ1対4の戦いだ。

パパと子供たち3人は、
2女が拾ってきた仔犬を 
飼いたいと譲らない。 

家だって建てたばかりで 
ひっかかれたりしたくないし、 
犬臭くなるし、
誰がお掃除するの?
お散歩だって、今は連れていく!
っと言っているけれど 
そのうち飽きてしまって 
どうせ私が行くようになるのは 
分かりきっていること。

洗濯やら掃除
今だって手に余っているのに…

子犬は産まれたばかりで 
片手にのる程の小さな子犬だった。 

抱いているいるパパの腕の中から 
ほっそりした尻尾が短く垂れ下っている。 

顔はパパの脇の下の中に突っ込んでいる。 

「だれか拾って下さい。って 
3匹の子犬が段ボール箱に入っていたんだよ。 
1番可愛いのを抱っこしてきたんだよ。 
かわいそうだよ。」 

可哀相可哀相っと言ったら
みんな可哀相になっちゃうじゃないの!
 
あの日から
キャンディーは19年近くも
我が家の一員となった。 

どこの犬を触らせてもらっても 
ちっともかわいいとは思えず。 

小さないぬだって抱っこすらしたくない。 

だけれど 
キャンディーはもう可愛くてたまらなかった。 
しかも優しくてお利口だった。 

1人で泣いていたりすると 
涙をペロペロとなめて慰めてくれたし、
こちらが暇とみればタオルをくわえて来て 
綱引きをせがんだりしていたっけ

丁度今時分。
柴犬みたいなキャンディーがやってきた季節だ。 

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