2018年11月21日水曜日

何か言って

何か言って下さいませんか? 

何か、何か言って下さい。


『ありがとうございます』の
お礼を言ってから、私は毎回思う。 

いつだってそうだ。

今朝だってそうだった。 

ほとんどの親切な人達、
声を出さずに、
無言で親切なサインを送ってくれる。 

混んでいた山手線。 

ドアの脇に立っていたら 
トントンと右腕を叩いてくれる人がいる。 

私はその合図だけで席が 
空いているのか、 
空けてくれたのか、 
とにかく、
座らせてもらえる。ということを知る。 

体の向きを変えて 
『ありがとうございます』っと 
声に出して言う。 

トントンの合図をしてくれた人で
あろう人が腕を引っ張って 
空いている席の前に誘導してくれる。 

私は再び声に出してお礼を言う。 
そして頭をさげる。 

とりあえず、正面に向かって。 
そのお辞儀の方向が正しい方向なのかも分からない。


先日も、
ホームへの階段を探していたら、 

やっぱり無言の手が 
私の腕を摑んで左手を
階段の手すりを触らせて 
黙って去って行ってしまった。 

私のお礼の声は聴いてくれていたんだろうか? 

声ちょっとでも出してくれたら良いのに。 
親切にしてくれた人の声がききたい。 
声を聴かせてほしい。 
何か言ってほしいんです。

何で声出せないんでしょう。
親切が中途半端ですよ。 

今度は是非、一言でいいので、
声を聞かせてくださいね。

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