2019年1月20日日曜日

坂の上の家

私は親たちが住んでいた 
家を県内に相続して持っている。 

もう築40年の木造の2階建て。 

坂の上に建っているので、
日当たりはいいのだけれど、
狭い急な坂道を登っていかなければ
ならないので住みにくい所だ。 

しばらく空き家として放置してあった。 

ところが、去年の春からSNSで知り合った
若者たちが住んでくれることになった。 

「奢られヤー」と自称している
若者たちのグループらしい。 

たまにネットテレビなんかにも
出てくる青年とのこと。 

娘たちのラインに生活ぶりが流れてきている。 

彼等は自由に家を補強して、
山羊を飼い、山で獲ったアカヘビを焼いて食べ、 
なにやら電動の麻雀卓を買って、
楽しく過ごしているらしい。 

かつて母と父が山の一部を安く買って 
仕事を終えてから、鍬と鉈をもって 
62坪の平地を切り開いて、
やっと4畳半と6畳の家を建てたところだ。 

「何でこんな坂のうえに建てたの?」と聞けば 

当時、町中の川が洪水でたびたび氾濫していたので、 
水害にあわないようにと、
高台に土地を切り開いたのだと言っていた。 

今となっては、車も通らない所だから、
家を壊してしまったら、建築許可が下りない様な所だ。 

朽ち果ててしまうところを、
青年達が利用してくれている。 

母達も喜んでいてくれていることだろう。 

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